自由惑星同盟の「撃墜王」と呼ばれているオリビエ・ポプラン、イワン・コーネフ、ウォーレン・ヒューズ、サレ・アジズ・シェイクリの四人の最強カルテットは同盟軍の単座式戦闘艇スパルタニアンのパイロットであり、帝国との戦闘において活躍している、同盟軍にとってなくてはならない男たちである。
酒を飲み、笑い、遊び、歌い……空戦隊の男だちは心の奥で何を想い、何を信じ戦い続けているのか……。宇宙暦796年アスターテ星域会戦、イゼルローン攻防戦、アムリッツァ星域会戦。ポプランたちは、宇宙の戦場に飛び立つたびに敵を撃墜した数の勝ち負けで賭けをしていた。勝っても負けても、賭けを実行するには、生きて還らなければならない。しかし…アムリッツァ星域会戦で出撃したポプランが戦うべき相手は帝国の戦闘艇ワルキューレではなく、そこで突きつけられた現実であった……。
一方、帝国側では「戦争の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムとその副官ジークフリード・キルヒアイスがある男を呼び寄せ、同盟軍に潜入させて不穏な動きを始めようとしていた。ヤン提督は捕虜交換式の報告をするために首都ハイネセンへ。200万人の帰還兵を乗せた輸送船に同乗したポプランたちを或る事件が襲う。同乗していた薔薇の騎士連隊のライナー・ブルームハルト、カスパー・リンツらがポプランたちと協力し合い事件解決を試みるが……。
ポプランは或る女性との壮大な約束を守り……。