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Special:第一章 銀河帝国篇 メッセージ

銀河英雄伝説スタッフコメント
舞台「銀河英雄伝説」を創造するクリエイターにその思いを語ってもらいました。
横線
■演出:堀江慶
演出として舞台を創るのは映画監督、舞台演出などを手掛ける堀江慶。自身10本目にして最大規模の舞台演出を行う堀江氏に今思う銀河英雄伝説のこと、そして堀江慶という人物に迫った。(聞き手/平澤慎也)
横線
ーでは、まず銀河英雄伝説の原作についてのどのような印象を持っておられますか。
【堀江氏】実ははじめてこのお話をいただいたのが2年前なんですね。もともと三国志や水滸伝などの群像劇はとても好きでした。それぞれのキャラクターが個性を出して一つの目的のために闘うのが好きなんですね、昔から。銀英伝にしても、それこそただの青春ものでもなく恋愛ものでも、復讐劇でもない。彼らがあるまとまった期間の中で闘うことの意味を問うているんだと。そしてそれは結局のところ、ほとんど意味を無しえない。兵どもが夢の跡じゃないですけど。無常観というかね。それは大きなこの物語を観る上でのテーマですよね。
ー無常観ですか。とても大きなテーマだと思いますが、どういう描き方をなさいますか。
たしかに無常観というとテーマが大きいですし、それを約2時間半の舞台でくくるのは必ずどこかに無理が生じてしまいます。だからこそ、ミニマムな登場人物たちの感情の動きや外見の変更も含め、どうやって見せていくのか。さらにそれを戦争のもつ無常観で包むというのが鍵になりそうですね。
ーでは、舞台の中でその様々なテーマをどう演出なさいますか。
今回、帝国編というひとつに絞ったことで見えてきたものがあって、それが復讐劇だと思うんですね。ラインハルトとキルヒアイスのアンネローゼをめぐる関係。そこにはフリードリヒ4世の存在もある。それぞれの立場を活かして、どう観ているお客様に共感していただける形にするか。というのが今回の大きな演出の腕の見せ所かな、と。(笑)ラインハルト、キルヒアイスが主役だ、というのはあるにしても観ているお客様それぞれにこの物語の中で感情移入できる先を作り出したいと考えていますね。
ーなるほど。では「舞台ならでは」の面白さはなんでしょうか。
心情が立体的に見えること。彼らは何に苦悩し、何に拘っているのかをより具現化し、概念に迫ることができます。たとえば映像であれば、どうしてもビジュアルやグラフィックの部分に傾倒しがちになってしまうことは多いんですが、舞台の場合は逆にそれができない分、より心情にフォーカスした描き方に力を入れていきたいですね。色々な入り口からくるお客様がいらっしゃるとは思うんですが、最終的にはその心情という部分を観ていただきたいと思いますね。それに青山劇場という大きな舞台があることでその場所にいる全ての人間が活き活きとした描き方をできるはずです。それもあってアンサンブルさんにも本当に力を入れて伝えていかないといけないと思っています。
ーでは最後に観に来ていただくお客様にメッセージをお願いします。
「銀河英雄伝説」の起源、オリジンを描きます。ラインハルト、キルヒアイスの2人の絶対に宇宙の支配者になってみせるという強い意志、そのこころはという部分まで。同盟軍のファンの方が観ても、最後には帝国もいいかも、と思ってしまうような作品を作ります。
ー楽しみにしています、ありがとうございました。
こちらこそありがとうございます。
横線
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舞台「銀河英雄伝説」シリーズ

第一章 銀河帝国篇外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール篇外伝 オーベルシュタイン篇第二章 自由惑星同盟篇
撃墜王輝く星 闇を裂いて第三章 内乱初陣 もうひとつの敵第四章 前篇 激突前夜第四章 後篇 激突星々の軌跡

原作:田中芳樹「銀河英雄伝説」シリーズ(創元SF文庫刊)