舞台 銀河英雄伝説 | オフィシャルサイト ポータル |
|
![]() |
|
Special:第一章 銀河帝国篇 スペシャルスペシャルインタビュー「銀河英雄伝説」のつくりかた」/[原作者]田中芳樹×安達裕章[らいとすたっふ社長]■原作者:田中芳樹/たなかよしき
1952年10月生まれ。熊本県出身。1978年、「緑の 草原に・・・」で幻影城新人賞を受賞し、作家デビュー。1982年に第1巻が刊行された『銀河英雄伝説』は、シリーズ総計の出版部数が 1000万部を突破する大ヒット作となる。現在、『髑髏城の花嫁』(理論社で刊行予定)を執筆中。
■らいとすたっふ社長:安達裕章/あだちひろふみ
1968年4月生まれ。東京都出身。プラントエンジニアから転身し、1997年に有限会社らいとすたっふの二代目社長となる。以後、田中芳樹の秘書としてコキ使われる毎日を送る。
※「銀河英雄伝説」外伝が徳間書店 デュアルで刊行された際にらいとすたっふ社長安達裕章がインタビュアーとなり、原作者・田中芳樹氏に『銀河英雄伝説』執筆当時の話をして頂いた、企画のタイトルです。現在は東京創元社版の『銀河英雄伝説』外伝5巻「黄金の翼」の巻末にまとめて掲載されています。今回は、番外編ということで『銀河英雄伝説』舞台化にあたっての印象を聞いてみました。
横線
■典雅な[笑]文体が生まれたワケ。
【安達氏】 「銀河英雄伝説」は、以前にも舞台化の話があったとお聞きしていますが。
【田中氏】 はい。当時の徳間書店の編集者さんが宝塚歌劇団にお話しを持って行ったことがあります。もう20年近く前の話になりますが。だ、そのときは「恋愛の要素が薄い」ということで実現しなかったと聞いております。
ー恋愛要素、ありますよね。
あると思うんですが(笑)、それがメインではありませんからね。
ーそういう経緯があったうえで、今回の舞台化のお話しを聞いて、どうお感じになりましたか?
おぉ、ついに、と思いました(笑)。
ーあ、そうですか。
むしろパチンコになる、と聞いたときのほうが驚きました(笑)。
ー(笑)。「銀河英雄伝説」はキャラクターの台詞回しなど、ずいぶん舞台劇を意識されているように思えますが。
あの頃は、というか、これは今でも同じなのですが、小説を書くうえで、まだ試行錯誤の段階でした。自分にはどのような作品が書けるのか、また、自分はどのような作品を書きたいのか、どのような作品を読んでいただきたいのか。それこそ1行ごとに考えるような状態で。
ー「銀河英雄伝説」は、どういう位置づけになりますか。
ひとつ考えたのは、いわゆる「善と悪との対決」にはしたくないということです。そこは最初からぶれなかったのですが、では、その善でも悪でもない両者をどう書き分け、描き分けていくか、これが問題でした。
ー善と悪ではない両者の描き分け、ですか。
日本史で例を挙げれば、武田と上杉。武田は合議制で、上杉は主君専制、独裁と言っても良いですね。でも、どちらが善、どちらが悪ということはないでしょう?どちらがひいきかということはありますけど。
ーなるほど。
それで「銀河英雄伝説」の話になりますが、帝国と同盟、このふたつの政体を具体的に描き分けるときに、帝国は舞台劇というか、文語的な表現で描いてみようと。対して同盟側のほうは、軽いというわけではないけれど、たとえばアメリカのTVドラマのような、口語劇の表現で描こうか、と思ったのです。
ーそれで対比を付けようと。
そうです。ですから、なぜ「銀河英雄伝説」が舞台劇のような台詞を使っているのは、もともと技術的な必要性からなんです。
横線
>> Special一覧へ戻る【 Specialページへ 】
|
![]() |
舞台「銀河英雄伝説」シリーズ第一章 銀河帝国篇 / 外伝 ミッターマイヤー・ロイエンタール篇 / 外伝 オーベルシュタイン篇 / 第二章 自由惑星同盟篇
|